娑婆に出た。
先週金曜日に二期会で稽古だったが、そこから1週間どこにも出ないで(かつ吉という歩いて70秒くらいのところのトンカツ屋だけには行った)また今日金曜、二期会で稽古。
ししろーが家に来てから私は銀行も買い物も行かなくなったので外に出なくなったのだ。月4回だけある合唱指導は希少な外出だが、これも自転車で10分だし。あと小池整体医院(小池先生は生徒)は菊坂ですし、四柱推命も挫折したし、あんなに意気込んで行ってたチョコザップは11月でやめた。
私は何日家にいても平気な超絶インドア派ではあるが、いくらなんでも体に悪いし、銀行買い物くらいでも私の希少な運動チャンスだったのに、ししろーに取られてしまったのだ。
ししろーは仕事がないもんだから(主夫なので)そういうの率先していこうとするが、それは主夫の偽装労働というもので、じゃ賃労働じゃない労働を先生は認めないんですかっ!と専業主婦に詰め寄られたりしたが、私は認めない。
でも誰かに金銭的に依存して生きるというのはいいことだと思っているので、何も私にくってかかることもないだろうと思うが。堂々と有閑を謳歌してたらいいじゃないの、いただき女子と言われようが。税金も払わず年金が受け取れる日本国の制度を「主人のおかげ」という勘違いに置き換えたとしてもだ。でもここ10年、絶滅の危機に瀕しているのでもう上野千鶴子の後ろで鳴り物叩いて彼女を応援する気にもならなくなった。最後の最後上野千鶴子が結婚してたというしらけた事実。
働く、働かないの二項対立構造はもう古いのだ。脱構築。
とはいえ、「実感」は「思想」の少なくとも50年は後を歩く。
女がやっていいことを男がやってもいいことになっているんだろうが、違和感が奥歯に何か挟まったような感じで残っていたが、それも慣れてきたので、このところこの役割分担はそう悪くもない。
要するに男女平等なのである。生まれた性や人種で何かを規定されないのはいいことだし、これからの社会はそういう流れなんだと思う。脱構築。
いや、そんな綺麗事じゃないな。「カバとカバさぎ」の話の方が近い。カバのような大型動物は歯がダメになると死んでしまうらしいが、自分で磨けないし、そこでそのカバさぎが、口腔ケアをして差し上げる代わりにカバの背中に住み着いていいことになっていて、それはさぎにとっても安全でいい、という話だ。これは上の子の小三の時の教科書に載ってたもので、家で音読しているのを聞いたんだが、共生、といった文脈でそれは取り上げられていたかと思うが。
共生。依存、ではなくね。
先生はそんなことで銀行にも買い物にも行かなくなったら本当にカバのようになってしまいました。さぎはカバが寝てる隙に隣町に行ったり適当に楽しく遊んでいました。
さぎくんさぎくん、君はいいね、そんなに自由にいろんなところに飛んでいけるんだもの
カバさんだって好きなところにいったらいいじゃないですか、お金がないわけでもないんだから
でももう私はすっかり歩く機能が衰えてしまってどこにも行けなくなってしまったんだよ、今日もやっと行った千駄ヶ谷の二期会で、2ステップの練習をしてたら膝が痛くなってしまったしね
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来週末のクリスマスコンサート「マイフェイバリット・ソングス」の練習。私は「東京ブギウギ」を歌うんだが、こういうのほんと難しい。喉に来ないよう軽く始めるのがコツなんだけど、つい頑張ると最後まで喉っぽくなる。あと「凍えそうなカモメ見つめ泣いていました」の「いました」の「た」が落ちるんだが、Tを先出して立てて母音をその手前に引くとうまく行く。昨日発見。
Ritorna vincitor もうたうんだが、こっちの方が嘘じゃなく全然うたいやすい。
今回構成が面白く、うたもみんな流石にうまいが、マミーって久しぶりに出てみると楽しいわ。みんな変だし、うるさいし。表で言い合ういい関係だが、陰でも言い合うのである。が最後あんまり根に持たないというか覚えていられない。マミーシンガーズは主婦集団だが、こう言う人たち乗せてる「カバ」って偉大だと思う。
カバくんにもさぎさんにもみんなの上にいいことがいっぱいあるといい、so this is x’mas,二項対立からの脱却、ここらあたりをぼちぼち歩き始めている人類、戦争なんかおかしいくらいに過去のスキーム、脱構築!