今回ほど練習してない曲を持っていくのもどうかと思うのだが、とりあえず日本での先生には「ホウツキーこんなの持ってくの恥ずかしいよー」と言われているが、イタリア・マスタークラス研修旅行はもうほとんど私はツアーコンダクターである。でも毎年またこれが復活すれば、だれてしまっているイタリア語研修にも喝が入るだろうし、帰ってきてから2ヶ月くらいは全てにやる気が全然違う、はずである。
親にガミガミ言われ子どもは育つが(親による。前回書いたが、注意しない親というのもいる、製造物管理法、ちゃんと躾けてよ)ガミガミ言う親もとっくのとうに他界して、うちには初めから今まで「主人」のようなものもいないし(本来いないんだよ、犬じゃないんだから)自分を叱るのは自分だけ、そして「結果」だけと言うのは一番辛い状況である。
イタリアが私を叱ってくれる。それは叱られて萎縮するのではなく、圧倒的な「正しさ」に対する憧憬が私を矯正してくれるというような・・。
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今日は四ツ谷で遊んでいるのだが、もし何か一つ望みを叶えてやる、と言うならうたが圧倒的に上手くなりたい。でも2つ叶えてやるというなら四ツ谷に住みたい。
四ツ谷もできたら千代田区側がいいが、新宿区側のここコモレ四ツ谷で全然いい。ここの物件は確かどれもこれも2億くらいと記憶してるが、即日完売であった。
土建屋:やはり呼ばれるタイミングですね。物件情報ですか?只今マンションは活況でして、四ツ谷近辺は主だったマンションはウェイティングリストです。少し四ツ谷3丁目に寄れば多少。あと新耐震でない物件なら結構お求めやすくなっております。
先生:新耐震じゃないといういちゃもんつけられてマンションから追われてるのに、またなんで旧耐震の物件に住まにゃならんのか、です。
土建屋:追われてるのではなく、皆さんの総意です。
先生:あああ、です。皆さんの欲得絡みの総意です。なんでも右肩が上がらなきゃならないんであるから会社も国も、しかし無限に成長するなんてことは考えたら恐ろしいではないですか。身長が伸び続ける人みたいで。
土建屋:先生や私などはもうそれほど残量のない人生ですからいいとして、これからの若者はやはり成長の中にいたいですよね。
先生:そうかな、新しいもの建てるとまたいつかは古くなるんで、永遠にスクラップアンドビルトをくり返さなければならないのでは。
土建屋:であるからわれわれの仕事もなくならないし、会社もなくならない。
先生:そうですね、雇用を生み出さないと人も生きていけないし、この構造の中ではですが。
土建屋:もう構造が変わるなんてことはそうそうないのではないでしょうか?我々の時代はなんだかんだ言っても共産革命が起きるだの、そういう幻想が希望になってましたが。
先生:初めに行っていた大学では、定期試験を受けに行こうとすると、そんなもの受ける意味はない、ナンセーンス、いつか革命が起きるから、などとマジで言っている先輩がいましたが、そこで語られていた革命とは、ポーカーの全取っ替えのようなもので、「手が悪い」からひっくり返しちゃおう!というような感じです。一流企業に相手にされないようなポジションの大学でしたが、みんなどうしてるんだろうな、小さな幸せなんか手に入れて、子どもには「良い大学」目指させてるんだろうか、お父さんのようになったら大変、みたいな。
土建屋:最近は終身雇用というのも少し揺らいでいて、良い会社入ったから安泰とも言えないし、どんどん転職していきますしね。少しその辺は緩やかになっているのではないかな。
先生:そうですかね。会社の人に対する責任が緩くなってるだけじゃないですか?派遣とか中途とかにも同じ待遇で接してるわけではないなら、会社が得してるだけでは。「会社」のようなそのものに人格も実態もないものが肥えていくのはどうかと思いますがね。
土建屋:内部留保を少し放出しようという機運ですけどね。
先生:会社も個人も金貯めすぎです。300年続く会社を作ろうと孫正義は2年間何もせずに考えてたと言いますが、なんでも持って3代くらいです。人が変わるから。新しい世代は全く新しい「スケール」を持ってやってくる。会社も人も消耗品です。なんかやらかしてやり散らして果ててなんぼです。
土建屋:でも先生はこうやって一人の昼ご飯もドトールのジャーマンドックかなんかで、それもレタスも何にも入ってないやつでした。
先生:あんまり食べ物とか興味ないんですよ。隣の日高屋がいっぱいだったのでこっちに来たんです。
土建屋:日高屋・・でも先生はもっと稼ぐ旦那さんとかいたら色々違うご意見もあったことでしょう。
先生:それはそうかもしれませんね。即金で四ツ谷買ってくれるようなね。「主人」とか呼んで、ポチみたいにしてましたよ。
土建屋:そんなもんなんですね。
先生:そういうのを「下部構造が上部構造を規定する」っていうんです。難しいからネットで調べてください。説明するほどには分かってないので。
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喫茶店などは音楽をアップテンポにしたり音量を上げたりすると客の回転が上がるから混んでくるとそうすると聞いたことがあるが、ドトール四ツ谷はクーラーを寒くしすぎて客を追い出そうとしているとしか思えない寒さであるが、斜め前のおばちゃん3人組には効かないのである。話に夢中になってるし、分厚い上着を持ってきている。 パーティションのあるコンセントなんかついたビジネスパーソン用の席に3人で並んで座って、ずっと喋ってる。
子どもの生徒が毎度匍匐前進でピアノまで来るので、人間と動物の違いを3つ列挙せよと言ったら、言えなかったので教えてあげた。
二足歩行、言語を操る、戦争をする。
おばちゃん、言語操りすぎ。女の話は長い、と発言して降ろされた大臣がいるが、女の話は大体において抽象化がないので、超自然主義文学的で長いんである。全部描写して語る。とうとうその隣に来たおばちゃんまで(初対面)巻き込んで話し込んでる。一人暮らしかと聞いたら、5階建てのビルで子どもたちも一緒だと言ってる。四ツ谷(多分)に自分のビル!