合わせ。
２７日発表会の（すみだトリフォニー４時４５分から９時くらいまで。入場無料）合わせを土曜にやっておったのだが、23人、きっかり。みんな奮闘努力の甲斐あり、上手くなっていて素晴らしい。テノールの島川くん、バリトンの杉崎さん、天才ピアニストの中島さんとみんなでみるんだけど、この合わせってすごく意義があると思うので、公開レッスンじゃないけど、3人に意見を聞く会、のようなものもあるといいんだろう。私一人の意見だと偏りがあるし、もう何でもいいから上手くなっていただきたいと思ってやまない（今週日曜、杉崎さんの「からだから講座」が始まります。うたを体からのアプローチで。教室以外の方でも。16日1時から文京区男女平等センター。参加費500円。3ヶ月に一回くらいやる予定）
なんでかというと、声楽は誰でもできると思うし、ピアノのようなひたすらな鍛錬もいらないし、最高の気晴らしになると思うし、人生変わると思うし、健康になると思うし、あまりお金もかからないし、どこでもできるし。
リーズナブルに自由にやってるのは、なるべく自分の欲求で来て欲しいからで、発表会に出るのは強制ではないし（でもすぐいっぱい）レッスンも来たい時にくればいいし（入会金だの1ヶ月3回でいくらとかキャンセル料とか取らないのは、それは私の「経営」だし、受講者がうたが向上することとなんの関係もないからだ。その3回でいくらだのの規定がある教室がほとんどだが、一回休んでもレッスン料返してくれない上に1ヶ月休んでも半額取られたりする。なぜ？）そういうの先生側の事情ではないかな。
声、はその人のものだ。人を呼んだり、何か頼んだり、苦情を言ったり、愛を叫んだり、苦境を語ったり、危険を叫んだり、全部その人の声でやってることだが、内容ではなくその「声」自体に全てのその人が表現されているものだが、それを「声楽的」にするとはどういうことなんだろう、を考える。
響きをつける・・・喉の奥を拡げ、鼻腔に共鳴を取り、息を深く吸い、そこから静かな息を一定に声帯に流し、その共鳴の方向に当てる、これでだいたいの説明は終わり(簡単なのだ）たとえこれができて声楽的な声になったとしても、そこは100人いれば100の声がある。個性ではなく、癖。極まった声楽の声は、太い細いなどあるにせよ、同質である。これ誰々だよね、とわかんないほうがほんとだと思う。でもなかなかそうはならない。
なんとなくすぐできるが、やってもやってもできないのもまた声楽で、なんでも突き詰めればそういうものなんだろうが。割とすぐできるもんだから、そこから先が難しいというか。私でいうなら、昨日分かったこともあるが、昨日わからなかったこともあり。ピアノはもう60年近く、うたは途中何にもやってない時期を抜いても30年以上やってるわけど。長くやったから上手くなるということでもないが。生き方下手で90過ぎの人とかいるように。でも生きちゃうじゃない、それと同じで、もう生きてる限りはやってるんだろうし、今日も自分のレッスンに行くが、褒められるってことはないよね。
もう「いろいろなもの」がうたえなくていいんだが、ある種の「感情」、もちろん共感できる感情に関してだが、つながった声でうたってみたいと思う。まだまだ未知の声があると思うし、それは未知の自分のようなもので、だからまたイタリアくんだりまで行くんだが、一つには私の目指したい声をルチア先生が持っているということもある。で、今回はミラノだし、少しは遊ぶぞ、スカラも行くし（マクベス、レディはネトレプコ）そうか、もう帰りの航空券買っちゃったから今年は大人しく帰ってくるが、子どもがいるわけじゃ無し、その後もう少し遊んできても良かったんだよな・・。来年はそうする。もう何してもいい老後だというのに、いまだにお母さん癖というかさっさと帰ってご飯作らなきゃ、のような気分があるね。母のいた老人ホームも、夕方になるとみんな家に帰ると言い出してたし。誰かが待ってる、と常に思う癖。
音楽やってる人は家族を特に子どもを持たない人が多いが、練習はいつでも過酷で人と出会う暇もないのかもしれないし、まして子どもなんか足手纏いだしね。でも私レベルの音楽家はそんなこと言ってないで子どもも持とうよ（ネトレプコにも子どもいましたなあ）で、それを決して負けみたいに思わないで活用しよう、というので二期会マミーシンガーズ作ったんだが。最近YouTubeにいくつか上げてるけど、先々週にビリーブをうたってみたのをあげた。一回の練習だったが、やはり上手いと思う。もう20年を超える活動となりました。東京都、警視庁などからいっぱい仕事受けてるが、振り込め詐欺のがアップされてるね。ぜひみてみてください。詐欺師のテノールうますぎ。
