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今日は長いぞー秋の夜長にお読みください。

 土曜には毎回恒例の発表会の「合わせ」を島川(テノール)杉崎(バリトン)両氏と私で講評付きで行ったんだが、それは10時半から夜8時半までに及び、時間は余裕に設計したはずだったが、押して押して、お昼15分休憩のみになってしまった。すみません、なのにピアニストは最後の方の8時にレスピーギのPioggia、を完璧に弾くというような技を披露。私も長らくピアノを習ってその時期時期には結構練習してたこともあったが(今だって一日1時間は練習している)こんなことには全くなっていない。

 うたもそうだが、そう言うのは「才能」と言うことになっているが、努力なんかじゃねえじゃん!バーン(ちゃぶ台をひっくり返す音)、でもそもそも何もかも努力なんかじゃねえじゃん!バーン、ということが多すぎて、せめて頑張ればなんとかなるとでも思わないと気力が・・。

 それに最近思うんだが、努力しない方が報われてることが多いのではないか?お金周りに関してとか特に。身もふたもないから誰も言わないがみんなが知っていることだが、生まれた家が金持ちなら大体金持ちなのである。そういうこともあまり固着化すると人は生きる希望を無くすね。

 でもうたなんかなんとでもなるじゃん!息吸ってギャーギャーいうだけなんですよ。多少音符も読めた方がいいが、読めないが上手い生徒などいくらでもいるわ。楽譜なんか後から読めるようになるので全く結構。大事なのは叫ぶ能力である。

 しかしそれができない人にとって一番難しいことなのだろうよ。 こんなことも才能か。とにかく前頭洞および鼻腔をぎゃーっと鳴らすことができて(いやこれは誰でもできるはず、赤ちゃんの時やってたから)心の底から叫びを表出させられればいいのだから。

 でも私自身は苦手意識が強いなあ。大体人の前で叫ぶとか無理。感情の表出もあまり上手ではない。アクティブなところはゼロだし。でもこんな私がなんとかここまでできるようになりました、元は音痴と言われてました(それ言ってた音楽教師って、ちょっと廊下に立ってなさい、的に何もわかっていないが)しかもそれを「売り」にしている私。昨日も自分のレッスンに行ったが。帰り中央線の中でその自分のうたったアリアの録音を聞いてたが、休符のタイミングが悪いと「じゃま!」という怒号が飛ぶどつき漫才的レッスン。しかし自分の声って聞くに耐えない。

 でもこの声こそ自分の全てが出てるんだろうよ。いつもだるそうにして音程が低くて重いのは、溌剌としてて裏切られることが多かったからだろうな。いじけることの多い人生だった。が、もう今更そんなヒストリーは忘れようよ!と思うが、おでんの煮あがっちゃったちくわぶのように芯まで滲みちゃってるわ。案外芯はないが、それもまた私だ。ちくわぶだし・・。

 松倉とし子っていう歌手がいる。山形の出身で地元の老舗のお菓子屋に嫁ぎ、そこの店先で毎年コンサートをしていたところを中田喜直に発見され、彼の事務所からCDが3枚も出ているし、晩年の中田は彼女を東京の大きなコンサートに出演させて自分の曲を歌わせていたが、そうか。ギトギトしたオバはん歌手がその情念と怨念で「サルビア」をうたったりするのは聞くに耐えなかったんだね喜直。彼女の歌う「お菓子と娘」は素晴らしく澄んだ声で冒頭「おかし」を発語するが、彼女が「私はお菓子とうたが大好きでした。お菓子屋さんに嫁げて、おまけにうたを皆さんに聞いてもらえて本当に幸せです」と言ってた。

 きれいな心にはきれいな声。

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その人の「ほんとう」を引き出すまでには時間がかかる。バイアスになってる事柄を丁寧に見つけなくてはならない。

体がかたまっちゃってあまり息の吸えてないタイプ、冷え性だろうし、なんというか丹田がどこなのか、押したら倒れそうな、すぐ洗脳されちゃいそうな体・・。完全に発するより受ける体だが、そこをあえて発した方がいいのかもしれないバランスとしては。逆に支えがありすぎで、底からフローするものが過多な人。少し整理した方がいいが、そういうのはきっと苦手。

 変わらなくてもいいのでは?いやいや、変わろう。ちゃんと下から「ほんとう」を言えるように、遠くまで響くように。この2点はどうしても必要なことだ。うたにも生きるにも。

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土建屋:今日は出番はなさそうですね、真面目なうた話でしたから・

先生:こうやってほとんど外にもいかず自分の声を改善しようとしたりレッスンをいっぱいしてますとね、ブログは本来うた以外のことを書きたいんですがね、趣味も特にないですが、社会学の本読むとかは好きなことの一つです。

土建屋:ああ、そうですか

先生:今聞いてなかったでしょ?

土建屋:聞いてましたよ、社会学でしたね。では最近お読みになった本の話など勝手にしていてください。

先生:何かお疲れですか?

土建屋;建て替え決議まで後3ヶ月を切りましたからね。

先生:それ、うちと隣は反対ですよ。

土建屋:承知しております。

先生:めんどくさいんですよ。こんな年になって引っ越し二回もする憂き目です。おまけにC5のグランドピアノがあります。あれはどうやって入れたのかわからないので、どうやって出すかもわかりません。まあお疲れだったら、寝てていいですよ。これからはさらに興味のない社会学の話を珍開しますから。「国家はなぜ家族に干渉するのか」青弓社、「右派はなぜ家族に介入したがるのか」大月書店、などを前者は随分前に、後者は最近読んだのだが、出版社からして当然ギトギトの左本である。これらの本の要点を一行でまとめよ(東大の国語問題はこの手の短文要約が多い)はい、「人権を制限する24条改憲反対」△、「多様性の否定24条改憲反対」△、「女は女らしく家で飯でも作っとれが24条改憲の要点だ」バツ、長い。改憲というとどうしても9条なのだが、この24条改憲希望が自民党右派のおっさんに根強い(女でもおっさん、三谷えりことか)あんたらの奥さんは専業主婦で家で飯作って静かにしてるんだからそれでいいじゃん、と思うが。私はこの手のおっさんたちがなんでこの24条にこだわり、あるステロタイプの家の形にこだわりを持ってるか気になって仕方なかったのだ。大体その夫が外で働き、妻は家で子供を育て、みたいな家族が主流だったのは高度成長期のたかだか多く見積もっても30年だ。私が末期であり、だからこそそのシステムに歪みが出てきて崩壊したというようなところも知っているし、それを嬉々としてやっていた自分の母親も見てるし、その前は階層によってバラバラ、多数だった第一次産業従事者の家は全員が労働してた。

いやしかし統一教会問題が出てきていろいろ腑に落ちているのだ。そうか、こういうチープな家族感だったわけね(笑)日本会議の主張とどう違うかわかんないくらい似通っている。「多様」とは「堕落」だというわけだ。「みんな違ってみんないい(金子みすず)」とかダメですねきっと。サスティナブルという変な英語は使わないように、と三谷えりことか言わないの?

 家族などとても小さいもんだから放っておいてくれていいのに、と思ってたが、家族は国の礎、ここがダメになると国も滅ぶし、という主張なのか。でも家族のようなユニットを相手にしないで個人が自立してきちんと納税すればいいのではないか?子ども問題か?未曾有(みぞうゆうと麻生が読んだね)の少子化であるが、それは家族が機能していないからか?個人主義が進んだからか?多様な生き方を容認しているからか?いやいや子育てにお金がかかるからではないでしょうか?子どもを増やしたいならフランスのように結婚しなくても子供を育てられるように制度やメンタルを変えていけばいいだけの話ではないか?

 さっき書いたように体も多様で、「みんな自立」などというと大変になってしまう人もいると思うが、何か方向を取るならそれしかないのでは。少なくとも「家族制度」に支えられて働かない人を優遇する税制などはやめるべきだ。むしろ優遇される人がダメになっていくというのが残酷な事実なのであるから。その人たちが既得権益を守るために「やっぱりお家がダメだからね、ふふふ、フツウが一番」などというそのささやき女将のささやきで苦しんでいる人はいっぱいいると思う。私のような線の外で暮らしている人間は、それをも「売り」にできるが。

「いいじゃないの幸せならば」というセリフは、24条改憲が目指すような「正しいお家」で生きていない「私」(日陰者なんて言葉もあったか)でも今が幸せならいいじゃないの、放っておいて!ということだと思うが、この「いいじゃないの」という言葉を「私」に言わせないでおくれ、多数と同じが「正しい」ということはないのだ。むしろそれは死に至る道だとアンドレ・ジットは言ってなかったか?忘れたが。それに、

 ジェンダーフリーという言葉は使うな、と三谷えりこは言ってたがジェンダーはフィックスか?

「あなたは女ですか?女のふりかな?」キリンジ

女という職業で食ってくというのはいいと思うが、自分を騙さないのがプロというものさ。自分のジェンダーってそんなに固定ですか?私はししろーといる時は女度3%くらいだが、女度が上がってしまう相手というものもおり、それは相手次第なものではないでしょうか?女のふりをしている時もあるね、いや、もうそこになんのメリットもなさそうだからさ、最近はやってないなあ。元々そこにあんまりメリットのなかった人生だったが・・。私は自分のイメージが男っぽい時の方が好きなので、男役なのだろう。だからししろーなんかと暮らしてるのかもしれないが、この人は男役も女役もやらず全部の役から降りて「気楽」にしているが、なんかにならなきゃいけないということすらないのか。こういうの一番ダメだろう24条改憲したい人は。男でも女でもおかまでもなく、生きてて何が悪い!ガハハという主張。別姓でもなんでもどうでもええわ、名前なんかポチでもチロでもいいじゃないか、「制度」なんか作って運用したいやつがやってろ、そういうの「仕事」だと思ってるやつがやってたらいいさ、ガハハ。

土建屋:終わりましたか話は?今日は長かったなあ、暇なんですか?

先生:暇ということもないのですが、やることはテキパキやってるので結構ないのですが、自分のうたの改良はもうどうやっても難しいので今日は少し気晴らしをしてるんです。統一教会の話が出てきて、それが日本会議の考え方、多くの保守自民の皆さんの考え方とクリそつで本当に心から笑えます。子ども家庭庁とかやめた方が良くないですか?人の子育てに口は出さないでほしいですね。金は出して欲しかったが、私は母子家庭手当等一切もらっていませんよ。

土建屋:手続きがメンどうだったのでは?

先生:というか4時45分までに手続きをしろというから電話でブチ切れたんです。誰のための制度なんだ。でも確かに勝手に離婚したんだから誰の助けもいらん、子どもは自分で育てるわ、ガハハ、とも思ったんです。沸々と力が漲ってきたのがわかりました。絶対やると決めたらやれるんです。子供の弁当に炊き立てのご飯しか入れないと決めて6年守りました。台東区の小学校に仕事に行った時、最近は朝ご飯を作らない家庭が多く、午前中のプール授業の時はチョコレート食べさせてから入れると言うの聞き、ほんと嘆かわしかったです、子どもは作れてもご飯は作れんのかあほ、「早寝早起き朝ご飯」マミーシンガーズの歌の中に、朝のご飯をしっかり食べるには早起きしなくちゃ食べられない、早起きするには早く寝ないと起きられないーというのがあります。子どもは小学生の時は9時、中学でも10時には就寝です。このCDは台東区の全部の家庭に届けられたはずなんですが。

土建屋:日本会議から表彰されそうな話ですね。朝ご飯食べない、というのは「多様性」ではないのですか。

先生:学校が8時半から始まるとか、成長期には12時前の睡眠が大事とかあるので、子供の時はそんな多様性は認められません。ちゃんと親が管理しましょう。あと、ちゃんと敬語が使える、挨拶ができるとかいう基本的なこともよろしくお願いします。お母さん次第です。ちなみにマミーは挨拶運動の寸劇オペラも10年以上都内の学校で上演しております。

土建屋:案外保守的なんですね。

先生:子どもは国の将来を担ってますからね。

土建屋:・・・・。先生の話は矛盾が多くて疲れます。

先生:Confusion  will be my epitaph.

土建屋:知りませんよ。私はまた明日から仕事です。

先生:3連休も終わりですね。でもまた新しい3連休発生です。

土建屋:前から決まってたんですよ。台風ではないので発生したわけではありません。

先生:まるでゴールデンウイークのようではないですか。シルバーウイークというらしいですが、もっと働きましょう日本人。休みは「予感」です休みに入ってしまうと結構つまんないもんです。休みは遠くにありて思うものです。

 

 

 

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