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芯がないとだらしなくできないと言うこと

 連休明けで死にたくなっている人も多いことと思いますが、大丈夫、夏休みもくるし、これから来る灼熱の日々を耐え忍んでいるうちに秋が来て年末です。やがてまた休みはやってくる!

 私に休みなどない、あるいは一生休みみたいな人生であるので(会社で働いたことがほぼない。パートで会社に行ってたことが少しある。建設省の外郭団体1年と第一勧業銀行半年)連休明けもないのである。こういうほうが、じんわり辛いのかもしれないよ。いっつも「生きてる」感じで。

 会社、と言うのもなんか働いてる感じ、を演出してくれるところで、みんなで仕事してるふりしてるうちに定年を迎えようというシステムなんではないかな。とにかく朝起きて行くと言うのはなんと健康にいいことであろう。自分と縁もゆかりもない仕事を「自分の仕事」と思えるまでにはある程度の年季がいるであろうが、家族でも作って、その収入にブル下がってくれる人でもできれば、いくらブルシットジョブであったとしても、「パパお仕事頑張ってね」の笑顔でその仕事は「本物」になるのである。

 つまり会社や家族というのは「本質」を見ないようにして死ぬまで時間潰しするにはもってこいのシステムなのであるから、そう真剣にならず、「こんなこと本質じゃねえ」などと真実を語らず、仕事して家族も作ったほうが絶対いいと思うが。昔の小津の映画など見ると、妙齢の娘はまるで保護猫を譲渡するように貰われていくが、この時代、まだまだ階層間格差があからさまで、どの階層も「自分の分を出ないようにきっちり教育」されていたから同じ階層内ならそれほど面倒は起きない、ということがあったように思われるが、それは表面上の話で、どんな階層であろうが、実際人なんか一緒になってみれば無くて七癖、あって30癖くらいはある。それは闘争である。闘争があることこそ生きる本質であるから、そうして絶え間ないアウフヘーベンを繰り返さないことにはなんの進化もないではないか。

 進化の成れの果て、荒野でうたをうたう。

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うたの難しさは、声帯を引っ張って鳴らすわけだが、引っ張らなくてはならないのに、固まらせないで、「だらしない」感じにしていなくてはならないことで、よく「うたいすぎてる」と注意されるが、それはカッキリ固めすぎてるというか真剣にやりすぎてるというか、全体を捉えてないと言うか・・。うたの練習とは練習した挙句に全部忘れること、のような部分があると思う。うたの練習の難しさはつまり「だらしない」を練習することだからかもしれない。

 精巧だけど大雑把、柔らかいけど芯がある、パリッとしていて中がトロトロ的な二律背反しているものが共存しているのがなんにしても良い状態なのである。

 だらしなくできるには体幹が必要、芯がいるのだ、という考えの元、体操教室も開いたわけだが、これを知るのはやはり難しいのである。

 「真面目」な人って芯がないことが多いよね。芯がないから固めてないと実態が無くなっちゃうのかもしれないし。怖くても固めてるのやめないと芯も育たないんじゃないかと思うけど。このタイプの人って規則とか機構とか枠組みに従順というか帰依しているので、それ壊しちゃうと本質ふあふあでぐずぐずなので怖いのかもしれない。人の「不真面目」に不許容だったりする。

 でもここが一番難しいんでしょうよ。

表面ガチガチに固めて芯無くすようなことはよく行われている教育である。

国家、会社、宗教、家族、これらの「テイ」を維持すると言うことが異様に好きな人がいるが、それら。

でも、最近の子供たち、みんな違ってみんないいだの言われて、ろくな躾もうちとそとの区別もつけてもらえなく、これまた芯が育たないのである。表面は固まってないけど芯もない、と言うような状態の子供をよく見るけど、そのうち育つの待ちか?私は戦中の親に育てられて、音なんか違った日には手の上からピアノの蓋閉めるような先生に習ったもんだから、正座させて黙祷でもさせたくなるが。それは虐待。

 教育って芯を育てることを言うんだね。でもそれと固まっちゃうのは似てるから、どうしたらいいのうちの坊やの教育は?ってことになっちゃう。とりあえず荒波に放り込んでおけ!とも思うが、そうすると表面が急速冷凍しちゃうかも、でも温室すぎれば芯も溶けちゃうしね。

 

 

 

 

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