去年だか今年度かの、音楽コンテンツ配信が一番だったのが「ザ・ビートルズ」であると早朝のラジオで言っていたが(早起きすぎてラジオつけると深夜便の終わりのところ)結成から60年経ってると思うが(わたしの誕生引く1年)その先いろんないいバンド、いい曲などたくさんあったはずだが、やっぱりビートルズなのであった。
あれだけの名曲を約10年で次々出し、ユニークだが馴染むともう忘れられないなどという特徴、ドラム、ベースのリズムセクションが素晴らしいが、バンドとして上手いバンドなどあまたいる中、特にそこでもなく、うたが特段上手いわけでもなく、前にも書いたが、もうそこはポールマッカートニーの才能にひとえにかかったバンドであった。
そういうバンドは多く、クイーンだってELPだってそうではあるが、1人の才能を「社長」にしちゃうバンドではなく、平等を旨とし、どころかマッカートニーに何かと反抗する人間がおり、でも仲良くどちらの描いた曲でも2人でサインし、しかし特にジョン、ジョージの嫉妬。天才を近くで見る恍惚と苦痛、それがビートルズのサブタイトルだ。
マッカートニーがなぜ天才なのかは、他の全ての天才に関してもそうだと思うが、天賦であり、ギフトであり、憑依であり、本人の預かり知らないところのものである。音楽教育やら全ての「教育」は凡才のためのものである。彼は幼児期なんの音楽教育も受けていない。
曲ができる時、ねずみが頭の中を駆け回る、と本人が言っているが、考えて書いていないだろうとは思う。例えば「ヘイ・ジュード」の出しは、「ソ→ミ」だが、人を励ます時、のっけから音程が下がるのはあり得ないと思う。その先も書くと「ソミミソラレ、レミファドドシソラソファミ、ソララ、レドシドラソ、ドレミラソ、ソファシシド」となるのだが、もう完全に対位法的に優れている。
12音の順列組み合わせで音楽はなり立つが、今なんかコンピューターでいくらでもそんなもの作れそうでどうして作れないんだろう。日本ではカラオケに配信してより多くうたってもらう為に、最近のポップスは音域が狭くつまらない曲が多い。
バンドならまあビートルズのようなこともあるので許せるが、単独の歌手が下手なのは許し難い。先週特集してた小泉今日子という人を知っているだろうか?いろんなことやる人だからいいけど、うたは少なくともコールユーブンゲンを24番から全部徹底的にやってからうたってほしい。音程は努力で直る。凡才はどこまで行っても努力しなくてはいけない。
でもだからこそ長い人生暇も退屈もしないで「目標」なんか持って暮らせるんだから凡才に感謝である。
日本にだって小ぶりでいいバンドや歌手はいるので、いいのであるが、やはり往年のブリティシュ・ロックファンにしてみると阿呆みたいではある。でもいいのか、外国の聞いてれば。
いろいろな名曲はあったが、大雑把に振り返るとやはりビートルズなのであった。それはバロック期を振り返ればバッハ、ヘンデルだし、古典ではモーツアルト、ベートーヴェンだし、その先はまだ淘汰を待つのであろうが。
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老人になると生活に冒険がなくなるんだろうが、読む本も聴く音楽も極めて同類多項的である。一回読んだ本を面白そうだと思って買ってしまったりすらある。
月曜は3丁目のドトールに小池整体のあと来てブログを書くのが習慣であるが、先週はその後は3回めのワクチンを受けたのだった。戦争地帯の映像など見ていると、日本におけるコロナなど平和ボケな話ではあったが、まあ最後まで付き合いましたよワクチン。人は戦争で死なず、夜食で死ぬ、などという諺もありますし、いやあ、戦争はやめてくださいね。つまんない凡才の人生ですが、なんとなく「まっとう」させていただければ幸いです。