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ディスタンクシオン

じゃ、どんな発声が「正しい」か、というようなことになるが、声はその人の環境と生き方との結果であるから、あるいはその人の環境と生き方が求めるものであるから、正しいも間違えもない。

 しかし「階層」はあると思う。

またこれもかなり昔の書籍で、最近脚光を浴びているらしい「ディスタンクシオン」ピエール・ブルデュー であるが、あらゆる趣味やら趣向品から階層を考えるという、バブルのころに書かれた「金魂巻」渡辺和博 という本を覚えているだろうか?ま、簡単にいうとそういう内容で、それをかなりねちっこくフランス人らしく前から横から斜めから下から上から中から述べている本である。やっと時代が追いついたということだろう。(階層格差ばやりであるが、金があれば階層は上か?大金持ちになっても「宇宙旅行」くらいしか考えつかないとか、カナシイ)

いや、声もまさに人の階層を示すばかりであり、例えば口蓋にスペースがない感じの声、というのがある。浅い声というか。それはだいたいブルデューの表で言ったら右下である(何言ってっかわかんねえよ)

 それを浜崎あゆみ以降の若い世代はさらに鼻腔にしつこく突っ込んでかなり鳴るようにしたとわたしは思っているが、ショップの店員声とでも呼ぼうか。あゆ、がわたしの知る限りでは初めて公の場でやって憚らなかった人物だが。これは最も右下の限りなく這い上がれない階層特有の声である。

 その対局の左上に位置する声ってなんだと言えば、例えばサリーちゃんのママの声、ミワコ先生が武蔵野の学食で金ショウコク先生に「ごきげんよう金先生」とおっしゃった声である(知らねえよ)

 で、今これ書いているドトールの斜め前に不穏な咳をする男がいるので、今更コロナになると嫌なので結論を急ぐが、その発声は「階層」で決まっている。

つまり声を変えれば「階層」は変わるのである。

それはブルデューいうところの「実労プチブルの上昇志向の禁欲主義」とは違う。

子供に自分ができなかったピアノを習わせたり、休日には見たくもない抽象画の展覧会に行ったり、東洋英和の幼稚園に行かせるために、半年前から母ちゃんだったのをお母様と呼ばせたり(実際公園ママの知り合い)

そういう表面の「加工」でも少しの効果はあると思うが、「彼らは先延された楽しみと延期された現在の人となる」ブルデュー

 声を変えるということはその人を本質から変えるので、「趣味」を変えるのとは抜本的に違う。

 そしてそれはちょっとした習慣の変更と、変更した時に生じるギャップに慣れること、恥ずかしがらないことが重要だ。お金も労力もかからないのだから、特に右下の階層の人はやってほしいと思うが。

 ビールとじゃがいも料理、というのはかなり下の方に書かれているのだが、これにテレビ鑑賞を入れるともっと下がる。ふん、わたしは発声で(いつもは最下層のダミ声)いつでも一番上に行かれるので放っておいてほしい。

発声など、その「所属」にしがみつかなければ一瞬で変わるのである。しかし「体」があるからね。これは本当に変えにくい、わかりづらい「所属」である。それを「体から講座」で考えていこうと思っています(宣伝)

 

 

 

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