本当にこの仕事してて何が一番よかったかって
バカと付き合わなくていい
ということだろう
うちの生徒にバカはほとんどおらず、それは東大はじめ偏差値の高い大学出身者が多いというようなことだけでない、高学歴者はバカでない可能性が高いがバカもいる。私のおもうバカとは
表 層をその通り受け取って決してメタせず真意をわかろうともせず、わからないことを恥じぬばかりか自慢にすら思うような、そのくせ世間知にたけ、「常識」を 振りかざし自分の無実を信じてやまず、少しでも「常識」を踏み外したあるいは踏み外しそうな「思想」を弾圧し、永遠の凡庸は神にでも通じる道と勘違いして いるのか祈りの呪文のように「ふつう」「ふつうしないよね」を唱え、集中力がないことを快活と勘違い、凡庸を明朗と勘違い、思考力がないことを純粋と勘違 い、
勘違いは健康の元、全ての病気は「気」の病であるから、考えないなら病気ではないが、どっこいそれなら私は健康なバカより病んだソクラテスになりたい・・・
というようなことを考えがちな憂鬱なソクラテスの皆さん、おはようございます、世間はバカの坩堝故月曜は斯様に辛い、私は休みですから辛いソクラテスの皆さんに一曲うたでもうたって進ぜよう
梅は咲いたか桜はまだかいな
電車で2駅ほどの千石「おとめ湯」に行って、帰り飲み屋を探して歩いたら、いまだほころばない桜並木、それは巣鴨へ続いており、ししろーが東京出て大学の コンパで初めてうたった曲が「また逢う日まで」だったというから、それは田舎から出てきた苦学生の堕落へのイントロダクション、いや、ことごとく出現する 「堕落の動機」それが巣鴨のその店の2階。
うまいこと勤勉でお人よしなソクラテスを捕まえ、こうして銭湯代とそのコンパ会場の一階、耐震補強無し次回震度5でやばいような飲み屋のエビスビール代を出させて、いやそういうせこいこと云うのはやめよう、立派な家には食客がいるものです。
その巣鴨駅前で酔狂で買ったチェーホフを読みふけった週末であった。
「退 屈な話」の新訳を読みたかったんだが、なんと岩波文庫、振り仮名だらけ。「貼りつく」「瓶」「塗り薬」も読めないか?(岩波ジュニア文庫だったかと表紙を 見返した)おおい、岩波、わかりやすく、はやめてくれ、わからないことは恥ずかしいと思うのが「普通」な国に戻ってほしい。岩波がそれを牽引してほしい。 読みにくくわかり難いを高尚と勘違いしてそういうものを読もうという若者の意欲を殺ぐな。
そんなら文京区役所のホールの難解なネット予約や、準急行と快速の区別の難しい京王線の表示などを「わかりやすく」してほしい。
「退屈な話」に附帯されていてなぜか今まで読んでこなかった「六号病棟」が面白かった。
ソクラテス必読。
田舎町でバカばかり、誰ともマトモな話が出来ず、本の世界に逃げているようなきわめて現実生活に「居場所」のない医長が、自分の医院の精神病棟に「話のわ かるソクラテス」を見つけてしまい日参、そういう事のわからないバカ達に(バカって少しでも「変」なことするとすぐ騒ぐから、そういうところも良く描写し てあり枡)積年の恨みを晴らすように「バカ」と言ったばかりにその精神病棟(六号病室)に収監されてしまう、というお話です。
要約としては完璧だと思うな。ぜひ一読ください。
バカが大声で(バカは声が大きい。前頭洞に空間が多いからか耳が悪いからか)常識を語るような職場のソクラテスは皆心が寒い月曜日、自虐してココロなど病まなくて結構、正しいのは君だ、昔から文学は居場所のない我々の味方である。
そしてぜひ当教室にお越しください
こここそ私達の居場所、「六号病棟」でありますよ。