ネコを2匹も飼う予定は私の人生になかったのだが、
でも思えば人生は予定にないことだらけではないか、結婚するなどということはあまり考えていなかったが結婚どころか離婚までし、子どもを持つなどということも結婚して尚考えてもみなかったが(変な話だが、本当に思い至らなかった)1人作ってみたらすぐ出来たが、今の猫が2匹になった理由と似てるが、公園ママたちが、1人じゃかわいそうだと言うので、2人になった。
さらに自分でびっくりだが、働くことになった。それも一番苦手から三番目のうたを生業にするとは・・(一番算数二番はきゅうり)
予定にないことだらけだが、予定してたことは何もできてないような気がする。例えば、私は確か小学校の卒業文集で将来なりたいものに「小説家」と書いたはずだ。なってないばかりか一作も書いてないし。
ジャズピアニストになりたいという夢もそのままである( 単発で習いに行ったりいているが、どうも続かない)
ジャズのコード進行のような洒落た曲を歌ってみたい、というのは少し叶っていて、前作曲の原さんといろんな曲をテンションの入ったコードで歌うということは何回かした。
で、土曜の夜「オキユリの店」に行ってきたわけだ。この前の発表会後に一緒に飲んだシンガーゾングライターの人が出演するからだが、いや、感動しました。声も美しいし、なによりピアノが素晴らしい。ジャズのようなジャズではないようなコードによるものだが、感じ入りました。
その後彼女の「追っかけ」だという女性と3人で盛り上がり、彼女の伴奏と私のうたで、オリジナルを作ってみようという事になった。
だいたい私が一番不満に思っているのは、一番働き、自分など省みる隙もないほどの40、50代にですよ、しっくりくる曲がないではないか。
それはマーケティングの話でさ、一番購買する層、F1と言いましたか?は20代で、そこに向けてのメッセージが一番採用されているからだろうが。確かに20代は恋愛がかかってるからね、洋服もいっぱい買ったよね。
最近買った衣類は口のゆるい靴下とかどっこも締め付けないインナー綿100%とかだが、ついでに言うとこういうのものも単価が低いからか、あまり良いものが出てないよね。おばさんは巣鴨でも行ってくれ、くらいの感じなのか。
つまり恋愛というものは購買力を上げるわけだが、そういうものと関係がなくなっても人生は続行するのである。
もう恋愛の曲は聞けないな、松田聖子じゃないんだから、河野景子じゃないんだから、普通の40代は仕事の悩み、子どもの教育費、などでいっぱいだし(まだ不倫の余地は若干あるかもしれないが、つったってそこらのおじさんって想像を絶するおじさんだよね。自分もおばさんだからしょうがないんだけど。ほんと日本国のおじさんたちってどうしてああも色気がないんだろう?)その先普通の50代は子供の教育終わって、年金の計算か、親の介護か、自分のポンコツな体か、そんな心配をしてるものだよ。
そこに詩もうたもないとしたら、紅生姜の乗ってない焼きそばくらいには味気ない。
椎名林檎たって20代か30代のものだし、キリンジなど好きだけどこうイエにへばりついて人の世話ばかりしてきたおばさんに優しい言葉の一つもない。
じゃ本業にしてるクラシックは?必要な箇所しか聞かない私だが、それは「やるもの」であって聞くの楽しむものじゃないな。オペラなど話凄すぎ、登場人物癖ありすぎ、とにかく偏りすぎで共感などとは程遠い。
フツウのおばさんがフツウに生活して、それも丁寧に日常を送ってきてですよ、時に悩み、雑になったり後悔したり、でもとにかく頑張ってきたわけですよ。
そこに一つのうたがほしいではないか。
久しぶりに山崎まさよしのOne more time、one more chanceを聞いてみたが、なんか感動しないなあ、あちこちいるはずもないところにいるあなた、など探すような無駄なことはしなくなったということか。
年取るって無駄なことをしなくなる事かもしれないが、そして最後は自分が無駄なものになるわけか。
「奇跡がもし起こるなら」などという文脈でもう何も語れないな。その先の話をしよう、こんなところにいるはずもないキミを見つけてしまって、で「は?誰?」などと言われてしまうとか、そんなことの、たくさんの失望の先に見えた何かをうたってみたいなと思います。
来週初会合。久しぶりにワクワクする。