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東京 習い事2

 7月の発表会も微妙な感じになってしまってますが、もしホールが貸してくれるなら(文京区立のホールなので東京都の要請次第)やりますが、貸してくれないなら、希望する個人でライブ配信をユーチューブでしようかなと思います。重唱禁止、見学禁止で一人ずつうたって配信するという。発表の場がないのは困る。

 3密を避けるとか、ソーシャルディスタンスとか聞いていると、なんという時代が来たんだと思うけど、これは時代の流れを一気に後押しするな、と思う、いやどんな「時代」なのよ?

「個」の時代などといわれて久しいが、それが推し進められるに違いないが(そんなの天声人語にも書いてあるくらいな話だが)「他の承認を必要としない個の時代」の到来!(拍手)

 ヴェルディ「オテロ」、オテロの話というより部下ヤーゴという男の嫉妬と野望に巻き込まれていくオテロ等の人々の話、「椿姫」高級娼婦の愛ゆえの孤独と死、「カルメン」真面目な小市民の男が愛ゆえに転落してゆく様、「トスカ」スカルピアのスケベ心に巻き込まれるカップルの話、「蝶々夫人」ピンカートンの現地妻の思い込み愛を貫く話、「カヴァレリア」シコメの深情けを怒らせると命取りな話、「パリアッチ」歪な小児愛の挙句の果て、独占と嫉妬のお話、究極「トリスタンとイゾルデ」もう何が何だか音楽がすごく不倫。
オペラなんてこんなのばっかりだが、すべては愛ゆえのいろいろであった。

18世紀までが神の時代 ニーチェが「神は死んだ」と宣言したその先19世紀は愛の時代だった。どこにいるのかわからない神より、現実のご利益がある「愛」の時代にオペラは生まれたのです。

劇場の真ん中で愛を愛にまつわるいろいろを叫ぶ、それをみんなで見つめるオペラなどというものがこうなるともうほんと2時代昔の古典芸能に感じられます。愛も終わり、個の時代その1、20世紀編では「個」は個であるために「他」の承認が必要だったが(個であるために「関係」が必要だった)、もうそれも必要ない、個の時代その2、21世紀編は本当に「個」の時代が来る(私が言ってるだけだが)

 他の承認もあてにしない「個」、例えば消費。誰かに見せるための消費などというものがなくなると、消費は個に帰属するだけになるので、拡大しないが深化はするんだろうと思われる。見せびらかす、も比べるもないから嫉妬も起こりにくいし、ブームやムーブメントも起きないし、じゃ、あんたのやってるうたはどうなるかといえば、密かに練習しているそこらのおばさんがグルベローヴァみたいにうまい、とか、それをみんなで集まって聞くいわゆるコンサートのような会も開きにくくなってまいりましたが、そのうち他人に聞かせるという承認欲求も絶え、自分の内的欲求だけでうたう、というような。

当教室なども少しそうなっていまして、発表会は頻繁に開くものの、出演者が「誰か」を呼ばないよね。毎度無観客試合の感あり。380も入る器借りてるのにですよ。つまり、きれいなおべべ着て、声楽などという高尚なお趣味をやっているわたくし、ということをお友達に知らせるということにあまり興味がない人が多いということで、「自分のため」にやっている進化系生徒が多い。自分がうまくなればいいのである。そのための本番。

なんでも進化は都市部からやってくるので(感染も)当教室は東京の中心にあります(やっとタイトルと無理無理つながった)

合唱もやっていたが(過去形・・年内に戻せるかなあ)ここでも「いじめ」のような問題は起こらなかったが、女性集団でそれは稀有。「いじめ」などというものも旧人類、関係性由来の好事よね、3密。また孤独のようなものももなくなる。密のなかの「孤独」だから、関係が無ければ孤独という概念もなくなるし、そういう感情もなくなるんでは?同じことばにポストコロナで位相が生じる。家族もなくなる、少子化にもなる、こうして緩やかに人類は最終局面を迎えるのかもしれませんね。

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